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親愛なるシューマン愛好家の皆様
シューマンの生家より、この美しいウェブサイトに心からのご挨拶を申し上げます。
シューマンの生家は、ドイツのザクセン地方ツヴィッカウにあります。ツヴィッカウは隣接する大都市のライプツィヒとドレスデンからそれぞれ約100キロのところに位置しています。
シューマンは1810年から1828年までの少年時代、青年時代をツヴィッカウで過ごしました。その後ライプツィヒに、そして1844年にはドレスデンに移住しましたが、その間も度々短期及び長期にわたり故郷ツヴィッカウに滞在しています。
1847年には、第1回シューマンフェストがツヴィッカウで開かれました。この頃より彼の作品が世界各地で演奏されるようになり(例えば1847年にイギリスで、1848年にはニュー・ヨークでオラトリオの「楽園とペリ」が演奏されています)、これがシューマンの最後のツヴィッカウにおけるフェストとなったのですが、この盛大なイベントによりこの生地は早くも全世界に知られることとなったのです。
今日では毎年6月には「シューマンフェスト」が行なわれ、また4年に1度開かれる「国際シューマンコンクール」は恒例となっております。このコンクールはピアノ、声楽の2部門で行なわれ、その参加者、それに興味を持つ聴衆が全世界から訪れます。
日本シューマン協会は、1973年に設立され、その当初から交流があります。会員の方々が当時からツヴィッカウのシューマンハウスを訪れ、コンサートも開いています。そしてシューマンハウスのパンフレット日本語版を作成してくださったことに感謝しております。
1860年には、ドレスデンの彫刻家エルンスト・リートシェル作成のレリーフがシューマンハウスに掛けられ、今日まで訪れる人々を魅了しています。ついで1901年には大きなブロンズ像がシューマンハウスのある中心部マルクト広場に建てられました。1956年以来シューマンハウスが現在の形に定着し、博物館、コンサートホール、アーカイブという3つの機能を持っています。ここにはロベルトとクララ・シューマンの資料が世界で最も多く保管されており、その多くは常時展示され、特別な展示も定期的に行なわれています。
シューマンは、音楽は言語を超えた次元で語りかけるという信念を持っていました。このシューマンの音楽的な信念は国境を越えて全世界に広がっていくのです。そして、それは日本においても同様です。このシューマンのメッセージが多くの音楽愛好家の皆様に伝わることを願っております。
トーマス・シノフツィク
ロベルト・シューマンハウス館長
ツヴィッカウ・ロベルトシューマン協会会長代理
日本シューマン協会名誉会員
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